面接準備を制する者は、転活・就活を制す
終身雇用が崩壊し、転職が当たり前になりつつある今の日本。
また、大卒の就職率が98.0%と、1997年の調査開始以来の過去最高を3年連続で更新している状況(日本経済新聞 2018/5/18)です。
その中で大事になってくるのが「面接」です。

以前から、「面接を制する者は、就活・転活を制す」と言われており、面接は間違いなく就活・転活において最も重要な位置付けとなります。
面接はスポーツで言えば「試合」のようなもの。
スポーツの世界では、当然試合までに然るべき準備を行ったチームや選手が試合で良いパフォーマンスを出せる可能性が高くなりますね。面接も同じで、事前に然るべき準備をいかに行えるかが大切になってきます。
言い換えれば、「面接準備を制する者は、面接を制す」。即ち、「面接準備を制する者が、就活・転活を制す」ということになります。
面接準備に関しては、ネットを検索すればいくらでも準備方法が出てきますので、その中でおすすめの記事をご紹介します。
面接の準備はこれで完璧!面接に必要な心構えや持ち物など、面接本番で焦らない準備の方法
準備万端!でも、本番では緊張しがち!
いくら完璧な準備をしたとしても、面接は本番一発勝負でやり直しがききません。ですから、緊張しますよね。
どんなに強心臓の方でも、緊張する方は多いと思います。なので、緊張して当たり前。
読者の皆さんの中でも、緊張する中で予想していなかったことを聞かれて咄嗟に不自然な回答をしてしまい、面接官の顔を曇らせてしまった、という方もいらっしゃるのではないか、思います。
筆者も、数十回の面接に落ちて、数え切れないほどの面接官の顔を曇らせてきました。その度、たっぷりの汗をかきながら笑顔でごまかしてやり過ごしてきました。
その経験から、「本番で絶対に言ってはダメ、やってはダメなこと」を4点お伝えできればと思います。
面接での禁止事項4選
①事実とは違うことを言う・嘘をつく
②笑顔を忘れる
③知ったかぶりをする
④質問をしない
①事実とは違うことを言う・嘘をつく
ビジネスの世界において、最も重要な資産の一つが「信用」です。
その信用を生み出す人格要素は「誠実さ」です。
面接官が一番見ているポイントが、誠実さと言っても過言ではありません。
面接官の方は、これまで何百人、何千人もの面接を行っていることが多いため、「誠実か、そうでないかは、一発で見抜ける」と思ってください。
ですから、例えば「○○サークルではどんなことをやってきたのですか?」と聞かれたら、ご自身がやってこられたことをありのままに話してください。
転職される方は、「○○会社では具体的にどんなことをやってこられたのですか?」と聞かれたら、ご自身がやってこられたことをありのままに話してください。
ご自身のことを良く見せようとして、「少しくらい、盛ったりごまかしてもいいだろう」「作り話ぐらいしてもバレないだろう」と思ったら大間違い。面接官の方が更に突っ込んだ質問をしてきた時に答えられなくなり、大きなマイナス印象を与えることになります。
「この人は大した実績をあげていないな・・・」と思われてもいいではないですか。そこから、「でも素直さや誠実さは是非買いたい。将来性がありそうだ」と思われたら、あなたは候補に間違いなく上がります。
私の経験をお話しすると、私はこれまで数百名を面接してきましたが、営業/CSマネージャーを採用しようとした時、2名の候補がいました。有名大学卒・大手企業経験者・TOEIC950点のAさん(当時33歳)と、短大卒・ベンチャー経験者・TOEIC600点のBさん(当時26歳)です。当然、書類段階では、前者のほうが圧倒的な有力候補でした。
ただ、Aさんの職務経歴書に書かれていた営業成績が「良すぎる」を思えたので、「どうやってこの売上を上げたのか」少し突っ込んだ質問をしてみました。すると、Aさんから出てきた回答は極めて抽象的で、さらに突っ込んだ質問をしてみると答えられなくなってしまった、という状況でした。
これに対しBさんは「私は極めて平凡ですが、ベンチャーでは日々自分のベストを尽くしてきました。毎日○件のアポを入れ、その中で最低○名のお客様とお会いし、毎月○件の制約を行ってきました。私がとった戦略はエリア戦略で、大手に対抗するにはエリアを特定し、ターゲットの主婦層の方が多く行き交う朝○時〜昼○時に時間を絞って・・・」というように、具体的でわかりやすい説明をされました。「私はまだまだ経験不足ですし、もし御社とご縁があるようでしたら、一から勉強させていただくつもりで・・・」という謙虚な姿勢も、好印象だったのを覚えています。
周囲からは、「それでもAさんで行くべきだ」と言われましたが、私は最終的にBさんを採用しました。
Bさんは、入社直後は苦労していました。しかし、持ち前の素直さと誠実さですぐにチームからの信頼を勝ち取り、そこから昇進や昇給を勝ち取っています。
また、後に分かったことですが、Aさんはその後入社した会社でトラブルを起こして解雇されてしまった、と知り合いから聞きました。
このエピソードから分かるように、「誠実さ」は人として最も基本的で重要な要素です。また、「誠実さ」はアピールするものではなく、自然と出てくるものです。普段の生活において、「誠実に生きているかどうか」。面接は、それを見直す良い機会かもしれません。
②笑顔を忘れる
緊張のあまり、つい忘れてしまうのが「笑顔」です。
ビジネスマン・ビジネスウーマンとして、